2008年 02月 19日
草間彌生「私大好き!」
東京都現代美術館で彼女の石膏作品に出会った時には
ものすごい頭がぐっちゃぐちゃになったのを
思い出しました
4メートルはあるだろうボートに
ペニスの石膏が1000個
所狭しにひきつめられている
マカロニがおびただしい数で並んでいる
石膏は、ひとつ作るだけでも
とても時間と労力がかかるのを、知っています
なぜここまで出来るの?それが知りたくて、調べた
メタリックな色のペニスやマカロニ
鮮烈な色のドットが止め処もなく増殖し氾濫するイメージ
草間の少女期に始まる極度の強迫観念や
幻視が作品に深い影響を及ぼしている
本人の意志とは関係なく頭に浮かぶ観念や
イメージ(特に不安や不快感をもたらすもの)に
強くとらわれることだ
これは普通の人にも見られることだが
強迫観念に苛まれて日常生活に
支障が出るようだと強迫障害と呼ばれる
手の汚れが気になって何度も水洗いする例や
外出の際にガスの元栓や鍵を閉め忘れていないかと
極度の不安にかられる例はよくある
草間さんの場合、セックス—ペニスへの恐怖や
工場で大量生産されるマカロニへの不快感にとらわれ
極度の不安から脱却するためにあえて
不安の対象を増殖させたという
不安の対象を何千何万と作り続けることで
恐怖感が親近感に変わると信じたからだ
不快感からの脱却のために
作り続ける?
いやな思い出や、いやなモノっているのは
描いたりモノにしたりすると
余計膨らむと、私は、おもってる
だからこのブログの日記にも
いやな事はかかないようにしている
絵だってそうだ
私の場合、キャンパスを真っ白に塗りなおすだけで
自分も真っ白になって
一からやり直せる赤ちゃんになった気分になる
草間さんは何万個とペニスの石膏を作って
とても辛くて辛くてしょうがなかったと思う
でも途中から、兄弟や家族に対する、愛みたいのに
変わってきて友達になれたのだと思う
草間さんは、本当に自分が大好き
自分の描いた絵画をみて
「この絵素敵ね。こんな良い絵、他にみたことないね。
この人すごい天才だね」
という感じで本気で話す
自分を誉めているのだけれど
ちょっと客観的に言っているように聞こえる
愛してくれるひとは、結局のところ自分しかいない
というのが心の奥から聞こえて
ちょっと、切なくなるくらい
草間彌生は幼い頃
母親が精神障害に近い人だった
草間さんは、夜不安になってすごい落ちてしまう時
病院の先生に「お母さんのまねっこしてるだけでしょ?」
と言われてしまうの、と寂しそうに映画で言っていた
病院からアトリエを行き来して
ものすごい大きな絵を描きあげる
描き続けて、描き続けて、倒れるまで描きつづける
彼女は本気しかない
全部事実しか言わない
虚像なんてない、本物なのだ
1968年ホモセクシャルハプニング&ファッションショー
なにが言いたいかわからないけど
とりあえずメモの日記でした
すごいこのドキュメンタリー映画よかった
もう一回観にいくと思う